Medium-term management plan中長期計画
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Vision 中長期における考え方・ビジョン
山清工業(株)は、昨今問題となっている社会状況に対応し、
且つ、安全な自動車部品を持続的に提供できるよう、長期的な目標を掲げています。

初めに
山清工業の中長期における
考え方やビジョンについて説明します。
山清工業の創業は1938年。
前身の山清産業の倉庫作業場以来、80年以上にわたり時代の変化とともに、さまざまな製品の加工・生産を行ってきました。
中でも1968年頃より手掛けている油圧式パワーステアリング用配管を中心とした各種自動車用保安部品は、現在も当社の主力製品として多くのお客さまからご注文をいただいています。
しかし、昨今の自動車業界を取り巻く環境は、「100年に一度の大変革」を迎えています。具体的には、電動化・自動化・コネクテッド化などの技術の革新、日本国内の少子高齢化、世界の自動車マーケットの推移などがその主な理由です。
さらに新型コロナウイルスの流行に発する経済の停滞や、製造業で働く人たちの働き方に対する意識の変化、カーボンニュートラルへの挑戦といった外部環境の変化なども加わりました。今私たちはまさに時代の過渡期にあり、当社もその影響を少なからず受けていることは否めません。
そんな中、山清工業では2020年より将来の私たちのあるべき姿を見据えながら、5か年ごとの中長期的な目標を定めて、それを実現するための取り組みを行ってきました。
ここでは改めて「山清工業の現在地」を確認するとともに、これから先の私たちが取り組むべき課題についてお伝えしたいと思います。
年表(山清工業と外部環境について)

2020~2025
山清工業の現在の取り組みや環境・状況など、
そのすべてを再確認し、見直しを行う期間でした
具体的には「当社の技術・強みの見直し」「協力会社との関係性の見直し」「会社制度・就労環境・福利厚生の見直し」など。
これらは単に今までのやり方を変えるためではなく、これらを踏まえた上で、これからの私たちにとって、どんなことが必要なのか、どんなことに力を入れていくべきなのかを、見極めるために必要な作業でした。
山清工業の現状と時代の変化を照らし合わせてわかったのは、「現状維持のままでは、明るい未来は望めない」ということです。
たとえば自動車部品一つをとっても、前段で挙げたさまざまな要因から、将来の需要は不透明な状況にあります。自動車業界のサプライチェーンで求められるQCDSM(品質・コスト・納品・安全・マネージメント)についても、年々厳しい要求になっています。
また、社会における一企業としても、これまで以上にガバナンスやコンプライアンスを求められる時代に来ています。
私たちは今、これまでの取り組みに対する取捨選択と、未来に向けた意識の変化を求められている時期にあります。
山清工業が設立以後に培ってきた
取り組みや環境・状況
2025~2030
この期間のテーマを一言でいうと
「将来に向けた事業と組織づくりへのチャレンジ」です
いずれもすぐに結果がでることではありませんので、小さな改革と挑戦、その積み重ねが求められます。
「新しい技術(コアコンピタンス)と製造業としての経営の核をどうしていくのか」を検討する期間になります。
Challenge.1
/
まず「将来に向けた事業」について
これまで私たちは「お客さまからの要求に対して、高い品質で応えること」に注力してきました。
そのためには、たとえば技術力のある協力会社を探したり、作業を効率化させることでコストを抑えたりしてきました。
しかし、これからお客さまからの需要が変わっていく中で私たちがしなければいけないことは、「こちらからの技術の提案」です。
端的に伝えるとすれば「私たちはこれができます」という当社独自の技術力やブランド力を持つことです。
その一方で、これがいきなりビッグビジネスにつながることもありません。まずは小さなチャレンジから少しずつ続けていくことが大切です。
これからの山清工業は、「独自性を持った新しいモノづくりの会社」へと生まれ変わることを目指します。その上で将来的には、いずれかの分野でオンリーワン・ナンバーワンになりたいと考えています。
実際にすでにいくつかの新規事業が推進されています。
しかし、今はまだその種まきの段階です。2030年までには、その刈り取りを始められるようにしていきたいと考えています。
もちろん、そのために既存の事業をおろそかにするわけではありません。
既存の事業を継続しつつ、新しい事業にも挑戦する。将来的には、その両輪を事業の柱とすることが、これからの山清工業のあるべき姿です。
Challenge.2
/
次に「組織づくり」についてです。
山清工業がビジョンを達成するためには、人材の活躍が必要不可欠です。
その上で、これからの山清工業に求められる人材は、「提案ができる人」です。
これは営業にも技術にも生産にも共通します。もしも、「今のままで安泰」という考えの方がいるとすれば、それは切り替えていただく必要があります。
たとえば対お客さまについても、モノづくりを一緒にやっていくパートナーとして、「言われたことだけをやっていればいい」時代は終わりました。
こちらからの提案が求められる時代にきています。
山清工業はこれまでの実績と技術ノウハウを基に、「提案ができる人材の養成」と「積極的な提案ができる文化・風土の形成」に取り組んでいきたいと考えています。また将来的に事業の形が変わっていくことを見越した上で、組織も変わっていく必要があります。
具体的には、生産に対する意識の変革です。
たとえば、当社が得意とする「金属塑性加工」の技術について、これから入社する方が10年、20年と技術を磨いたとしても、将来的にその技術が必要とされているかはわかりません。極論でいえば、50年先には鉄がなくなっているかもしれません。
それであれば既存の技術は現在それらを修得している世代に任せて、新しい世代には生産体制の自動化や無人化、省力化などに取り組んでもらうことが、将来のモノづくりに有効な手段となりうる。
幸いなことに、山清工業には熟練した技術をもった方がまだまだたくさんいます。彼らの知見も借りながら、新しい世代には新しいモノづくりのやり方を考えてもらうことが、山清工業の未来につながっていきます。
山清工業のチャレンジ
2030~2035
永続的な企業活動を目指して、さらなる満足度を追求します
新しい事業も新しい組織も、それをつくることはあくまでもスタートです。
2030年からは、それまでにつくったものを継続させていくためのフェーズに入ります。2035年、10年後というと遠い未来に感じるかもしれませんが、楽しい時間はすぐに過ぎていきます。
これからの10年を楽しい時間として過ごすのか、苦しい時間として過ごすのかは、皆さん一人ひとりの考え方や行動に掛かっています。
ぜひ皆さんと一緒に楽しく2035年を迎えたいと考えています。